読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

PS4「信長の野望 創造」の感想

よもやま

老後に、戦国シミュレーションゲームを作ってみたいので、そのときに向けての感想。

  • 信長の野望シリーズは、全国版・戦国群雄伝・武将風雲録・天翔記・蒼天録・天下創世・革新はかなりプレイしました。他のコーエーのシミュレーションゲームもかなりやっています。
  • 発売してからだいぶ経っているので、アップデートでいろいろ改善されている状態での感想です。
  • プレイ時間は全部で150~200時間ぐらいで、エンディングまで行ったのは5回です。
    • 1551年「家督相続」、中級、宇都宮家で、惣無事令
    • 1582年「夢幻の如く」、上級、筒井家で、従属のまま惣無事令
    • 1570年「信長包囲網」、上級、葛西家で、天下統一
    • 1560年「桶狭間の戦い」、上級、今川家で、惣無事令
    • 1584年「独眼竜、起つ」、上級、能島村上家で、天下統一

その他設定は、史実・戦国伝あり・姫なしです。

が多いほど良く、×が多いほど悪い。

内政

○○○ (1) 政策システム(「創造」も含めて)が秀逸。
○○ (2) 国人衆がいろいろな役立ち要素があり、面白い。
(3) 施設もバラエティにとみ、微妙に役立つ。


過去作品においても、内政はめんどくさがられやすく、だからといって単純にしすぎると、奥深さはなくなり、また、ゲーム後半に米・金が余り、無意味になったりしやすく、作るのが非常に難しいところ。しかし、今回は政策コマンドの出来が素晴らしい。
(1)政策コマンドでは高い金額を使って、大きなメリットとそれなりのデメリットがある効果を受けることができる。例えば「刀狩令」だったら、メリットは「実施月数に応じて次回の収穫が増加」「民忠低下時に一揆が発生しにくくなる」、デメリットは「支配下の国人衆の最大兵数が大きく減少する」といったかんじ。これにより、

  • パラメータの「創造性」により使える政策が異なり、大名ごとの個性がでている。また、大名固有の政策もあり、そういった大名の個性が大きくでている。
  • 「甲州法度次第」「一領具足」など、政策は史実を元にしているので、歴史好きの人も大満足。
  • 政策コマンドの実行がかなり高コストで、メリット・デメリットも大きいので、何を使うかで大きくゲーム展開が変わってて面白い。
  • ある時点で政策を発動した敵大名が急成長してくることがあり、「自分が最大勢力なので、あとはのんびりやろうが、天下統一できるだろう」といった、中だるみもかなり減っている。

(2)国人衆の部分もかなり考えられている。国人衆の能力自体もバラエティにとみ、それ自体も面白い。また「取込」という要素があり、

  • 国人衆を取り込まないと、兵士として、戦闘に使える。国人衆ごとの特殊能力(鉄砲献上・どこからでも戦闘に参戦・能力上昇速度アップ)なども大きい。
  • 国人衆を取り込むと、上記のメリットはなくなってしまうものの、人口が大きく増える。

長期的にみると、はやめに取り込んだほうが有利、ただメリットがでてくるのはすぐではないので。短期的・長期的なメリットどちらをとるかという選択が生まれてくる。

(3)の通常の施設建設は、過去作のと似ていて真新しさはそんなにないけど、これも悪くない。戦闘がちょっと有利になったり、人口が増えやすくなったり、創造性が変わったりとか、それぞれ地味に後半に効いてくる

外交

(1) 信用システムがややリアル。
× (2) 援軍による停戦同盟が有利すぎる。

信用システム自体は良い。「信用」は金をかけても急に増やすことはできず、上げるのには時間がかかる。ゆえに、長期的な視野で、どの大名と同盟を結ぶかというのを考える必要がでてくるので面白い。また、過去に裏切ったりしたりすると、信用に関係なく、絶対に同盟が結べなくなったりするのも良い。

ただ、援軍による停戦については、ゲームバランスがちょっとおかしい気がする。

  • 援軍 消費信用40 9か月間敵が攻め込んでこない+援軍がくる+関係が「信頼」になり信用が上がりやすくなる。
  • 同盟6か月 消費信用60 6か月間敵が攻め込んでこない。たまに兵糧・軍馬を少しもらえる。
  • 同盟12か月 消費信用70 12か月間敵が攻め込んでこない。たまに兵糧・軍馬を少しもらえる。
  • 同盟24か月 消費信用80 24か月間敵が攻め込んでこない。たまに兵糧・軍馬を少しもらえる。

なぜか援軍のコストパフォーマンスが同盟よりも高い。同盟6か月よりも長い。これだったら、消費信用70ぐらいでもおかしくはない。調整忘れ・仕様バグというかんじがする…。

「同盟は必ず成功する」「援軍は必ず成功する」確定的にしようという方針はいいのだろうか?自分は確率があるほうが好きなのだけど…。

人事

○○ (1) 忠誠度のシステムは良い。
× (2) 忠誠度のシステムは良いのに、裏切ったり、能力が減ったりする機会が、ほぼないので、忠誠度自体意味がない。
× (3) 滅亡時に捉えた武将・大名が全て味方になる、しかもほとんどは裏切らないのは、さすがに不自然な気がする。

(1)忠誠度は、お金を上げてあげるのではなく、武将との相性や過去の事実(仇敵であるとか、主義とか)で決まる形なので、金さえあれば全員忠誠度満タンなんてことはできない。家宝で忠誠度を上げることもできるけど、そんなにはあがらない。また、忠誠度が低い武将は、出奔するだけでなく、やる気をなくし、大きく能力が下がる。これは史実でもありそうだし、面白いシステム。むしろ三国志でほしい(魏にいった後のジョショとか)。
(2)ただし、出奔も能力低下も、かなりまれ。天下統一までに数人いるかというぐらいなので、システム自体があまり生きてない。もったいない。
(3)あと、滅亡時に全員味方になるのはいいのか。強い武将を全部集めたいユーザーとかは、味方にならないのを極度に嫌う可能性があるので、その要望に応えのかも。ただ、リアリティは減ってる気がする。武田信玄も上杉謙信も織田信長も簡単に部下になるからなぁ…。

軍事(通常)

× (1) 通常戦闘で工夫できることが、挟撃効果ぐらいで、少ない。
○○ (2) 敵の思考AIが悪くない。

会戦以外の戦闘。全体的にバランスは良いけど、戦闘で工夫できる要素が少ないかな。挟撃自体は悪くないけど、敵を簡単に挟撃する方法が、いろいろ存在するので、あまり奥深くならない。
AIは悪くなく、三国志シリーズとか過去の信長に比べるとずっと良いと思う。ちゃんと要所をあらかじめ抑えるような動きをする。敵にわざと攻めさせて、がらがらになった敵の城を落とすって方法は使えるけど、過去作に比べるとそこまで変な動きはしない。ただ、大名行列をつくりやすい気はする。もうちょっと、進路をあらかじめバラして攻めてくればいいのに。

軍事(会戦)

××× (1) ほぼ自軍の被害なしで、敵軍を倒す、裏ワザっぽい方法が存在する(会戦キャンセル)。
×× (2) 「1次元の線上で戦う」「全滅以外の勝利条件がない」というルールが、シンプルすぎて、面白くするにも限界がある。
× (3) 采配コマンドの種類が少なく、バランスもいまいち。
(4) 突撃・鉄砲・足止め系の使い方は、プレイヤーが工夫できる余地がある。

会戦は部隊を操作して行う近接戦闘。開発者側の狙いは以下のようなことだったと思われる(記事にも出てます)
A. 会戦はたくさん起こりうるので、シンプルに分かりやすく、短時間で終わるようにしたい。
B. プレイヤーの腕次第では、少ない兵でも、多くの兵に勝てるようにしたい。

まず、このゲーム中最大の問題点が(1)。「会戦中に、会戦をいつもキャンセルできる」こと。以下のようなズルができる…

  • 会戦が始まったら、突撃か斉射をする。敵軍が被害を受けてるうちは会戦続行。自軍が被害を受けそうになったら、会戦をキャンセルを繰り返せば、敵軍を被害なしで倒せる。
  • 自軍が混乱する等、不利になったら、会戦をキャンセルすれば、混乱が直った状態で一から会戦を仕切り直しできる。

しかも、これは誰でも気づく。少ない兵で多くの兵に勝てる…というかほぼ無敵だけど、それはプレイヤーの腕ではなく、ズルっぽい方法で勝ててしまうのが大問題。

ただ、仮に(1)が直っていたとしても、会戦が面白かったかは微妙。まず(2)、過去の作品だと、本陣をとるとか、全滅以外の勝利条件もあったので、「ふつうに戦う」か「リスクをとって本陣を狙う」かの、読みあう面白さがあった。今回はそれがない。これだけ単純だと、AIプログラマーの仕事も難しい。たぶん最適解な動きを作ることは簡単だけど、そうすると逆転の要素が一切なくなる。逆転させるためには、意図的にかなりバカなAIをつくらなければいけないし、それだと「AIがバカで面白くない」という評価を下すプレイヤーもいるでしょう。

(3) 采配コマンド自体はいろいろあるけど、近接戦闘・騎馬・鉄砲の能力上昇、動けなくする等の組み合わせなので実質そんなにない。(特性のほうはいろいろあるので良い)。また采配コマンドの一部が強すぎ。例えば詭計百出は「敵全部隊が大幅に弱体して、動けなくなる」。例えば三国志大戦だったらとんでもないチート計略になるけど、このゲームだとそのレベルのが会戦開始時に即使えてしまう。

ただ、突撃・鉄砲・足止めについては、うまく組み合わせて、相手の采配ゲームをムダに減らしたり、効率的にダメージを与えたりするといった、組み合わせることの面白さがある。三国志大戦とか見習って、組み合わせたら、面白い采配コマンドをもっと考えてほしかった。

最後に、仮に(1)(2)(3)すべて直ったとしても、今回の会戦の面白さが、購入前のユーザーに伝わったか微妙。過去作「蒼天録」は1次元の線上*3列で戦う形式ですら、単純すぎという評価が見られた(実際やりこめば結構奥が深いけど)。「1次元の線上で戦って何が面白いのか?」と疑問にもつプレイヤーのために、宣伝記事でもゲームの中でも、面白さを早めにアピールする工夫が必要。会戦はゲームの中でも最もアピールできるパート。「見た目は面白くなさそうだけど、やりこめば面白い」では、プレイヤーに手にとってもらえないので…。

会戦については、パッチをあてて

  • 会戦は月に1回だけにする、会戦キャンセル直後に通常戦闘が発生するなどのペナルティを設ける。
  • 会戦自体に手を入れるのが難しいのであれば、もうあきらめて「会戦ありなし」をゲームの初期設定できるようにして、せめて会戦なしでクリアするやりがいを与えられるようにする。

のが良いと思う。

やりこみ等その他

(1) 戦国伝がかなり多い。
○○ (2) シナリオ・武将・音楽追加も多い。

戦国伝(ストーリーモード)は、そんなに手を付けてないけど、歴史にそった条件がいろいろとあるので、面白い。

その他追加データについては、本当に良いところだらけ。過去シリーズの音楽を使えるのは、非常に良い。戦国群雄伝の「時の調べ」が入ってたら、○○○にしてたかも。追加シナリオ等も、サービス期間内なら無料でダウンロードできるのも良い。お金をとらないサービスが多く、どうしたのコーエーって思えるぐらい。

操作性・わかりやすさ・グラフィック

ここは個別に箇条書き。

(1) フォントがPS4,1080Pで文字が小さすぎる問題。アップデートで治って本当に良かった…けど、最初から気づいてほしかった。
(2) チュートリアルシナリオは、話は面白いけど、文章が多すぎ。教える内容も、絞ってよかったかも。援軍とか必要?
(3) 会戦のはじめ方に気づいたのは、1回目のプレイの統一間近だった…。常に表示されるアイコンではないので、存在が分からなかった。使えるタイミング自体もちょっと分かりづらいので、アイコン自体は常に表示で、ONOFFで明暗したほうが良い気がした。
(4) 会戦できる状態である・挟撃状態になってるなどの表示は、全体マップで分かる形にしてほしかった。凸マークになって、ちゃんとピッチりくっついたら会戦ができるというのは分かるのけど、そんな自明ではない。挟撃については、自軍Aと敵軍BがA-B-A-Bになった場合など、こちらも自明ではない。

(4) フリーズが1度ありました。PS4自体は動いてたので、完全にゲームのほうの問題。
(5) ゲーム後半部隊が多いと、処理落ちが発生する。グラフィックより操作性のほうが重要なタイプのゲームなので、処理落ちするぐらいならグラフィックは軽めにしてほしかった(CPUで処理落ちする可能性もありますが、PS3で動いているんだから、まぁたぶんないでしょう。)
(6) 戦闘が動いているのか止まっているのかが、最初はいまいち分からなかった
(7) 反面、ゲーム中のコマンドを初めてやるときに出てくる、ポップアップヒントはとても良かった。
(8) 兵士数・移動時のキャラアイコン良く重なる。ときどき完璧に重なってるときもあった。場所をずらして表示できるケースのほうが多いので、そうしてほしかった。
(9)入城時の兵士数。兵が急に消えるので、どきっとした。よくメッセージをみると「自城に帰還」とかでるのだけど、もうちょっと分かりやすくしてほしかった。

(10) 特定の部隊を、矩形選択でまとめて選択して、1つの城へ移動させる機能がほしかった。
(11) 会戦で、画面外のやつは戦略がつかえないけど、戦闘にでる武将は固定で、全員が基本使えるのに、そうするメリットは全くない気がする。「1度采配コマンドを使ってしまい、今は采配が使えなくなってる武将は表示しない」だったら理解できるんだけど。