カナダで就職する際にしたこと
はじめに
10年前にカナダのバンクーバーで就職活動をして仕事(シニアプログラマー)を得たのですが、最近、海外就職を目指すアカウントからフォローされることが多いので、古い情報ですが、自分がどうやって就職したのか簡単にシェアします。
状況
- 知り合いはおらず、コネは無かった。
- 会社を辞めた直後。
- ワーホリの年齢制限(30歳)を越えていた。会社からワークビザを出してもらう必要がある。
- 海外就職する予定はなく、日常的に英語の勉強はしてなかった。TOEICは705点(R 375 L 330ぐらい)。英会話は絶望。
- 貯金はそれなりにあった。
そこで、3ヵ月間バンクーバーの語学学校に通いながら、現地で就職先を探すという方法で、仕事を得ました。*1
英語力
英語力については、全然足りてませんでした。ただ、語学学校で気づいたのですが、日本人のTOEIC400~850点ぐらいまでの人がクラス分けされたとき、クラス分けテスト&面接をしたはずなのに、分布はTOEICの点によらず、ほぼランダムでした。日本人英語事情をよく知っている語学の先生ですら、その差を見分けられない。つまり、このレベルの英語力は、外国人からは「無」と見なされているのに違いない!ということで、開き直りました。3ヵ月ではたいした英語力にはならないという前提で、就職活動をしました。*2
頭を使って、自分にあった就職活動を
一番言いたいことです。普通にやったらダメなので、頭を使って、ダメもとでも行動していくしかないです。例えば、自分がした工夫で、思い出せるのを4つあげます。
1)現地のプログラマーのイベントに参加
現地でのゲーム業界の情報を知るため、また技術英語に慣れるために行きました。しかし、実際には、もっと良いことがありました。
常にレジュメを持って歩いていたので、イベントの休憩時間に、近くの席の人にレジュメを見せたら、みんな興味をもって、いいかんじに添削してくれました。(語学学校の先生にもお願いしたのですが、専門用語がいまいち伝わらなった)。これは大きかったです。
2)電話面接を避ける小細工
電話面接、とくにカメラ映像がない面接は、厳しいです。電話面接を避けるために、あえて日中は狙っている会社の近くの喫茶店で待機していて、電話がかかってきたら、「たまたま近くにいるので、ちょっとだけ会って直接話さない?」と持ち掛けました。この方法で、2つ電話面接を避けれました。
3)ランゲージエクスチェンジ
失敗例。英語力の劇的アップを狙いネイティブの友達を作りたかったのですが、語学学校にいると、現地の友達を作るのは想像以上に難しいです。語学学校のある地域で、日本人なんて珍しくもないですし。普通にやっていてはダメなので、あえて現地の大学(ブリティッシュコロンビア大学)に行き、張り紙をして、募集しました。しかし、おっさんというハンディキャップは大きく、最初の連絡が来た時にはすでに2か月半が経ってました。遅かった…。
4)プレゼン作戦
相手から面接で質問されると英語力のボロがでるので、できるだけ自分が会話の主導権を握ったほうが良いです。そこで、レジュメ・カバーレター以外に、パワーポイントの資料も送っておきました。そして、面接では、それを使って簡単なプレゼンをし、自分が過去に作った担当パートの技術解説をしました。図入りで説明しやすいので、英語力不足も準備で補えます。
これらの工夫自体を勧めているわけではありません。あくまで自分の例で、2)なんて、長期的な英語力の点を考えたら、むしろおススメしません。でも、とにかく頭をつかって、自分の状況に合わせて、どんどん行動していくのが良いと思います。
その他の注意点
目的
目的は、はっきりさせるべきです。「世界的な活躍をしたい」だけなら別に日本でもできますし、「海外で技術を学びたい」「海外で生活してみたい」というのはよく聞きますが、雇う側からしたら、いまいちな回答だと思います。
仕事力
英語のハンディキャップがある分、さすがに平均以上の仕事能力は必要だと思います。仕事能力をアピールして、普通に就職できる*3のなら、そのほうがいいと思います。
おわりに
他にも就職に影響を与えた幸運な要素(例:現地での日本人開発者への信用が高い)もいくつかありましたが、自分でしたことはこんなかんじです。みなさん、ぜひがんばってください!